光老化
人の体に起こる変化を、ある時までは「成長」と呼びますが、成熟期を過ぎてからは「老化」と呼びます。
「老化」とは生理機能の衰退を意味し、遺伝的な要因や、外界からのストレスに対する適応力が低下することで起こる変化と考えられます。
成長のスピードに個人差があるように、老化のスピードにも個人差があります。
老化の原因の一つに、活性酸素によって起こる体の「さび」があります。
老化のスピードは40代から加速するとされていますが、その理由は、活性酸素を取り
除く働きを持つ「抗酸化酵素」の能力が、40代になると急速に減少してしまうからなのです。
人間の胎児の細胞はおよそ50回の分裂が限界であることが研究で分かっています。
そして限界まで分裂した細胞を老化細胞と呼びます。
老化細胞になると、増殖する能力は元に戻りません。
老化細胞に増殖を促す処理を施す実験をしても、再び分裂することはありせん。
若いころは機能の低下した細胞は取り除かれ、新しい細胞が補充されることで組織としての機能を保ち、老化を防ぐことができます。
しかし、年齢とともに細胞が入れ替わるスピードは遅くなり、取り換えること自体ができなくなると、細織の機能が低下し、徐々に老化が進行していきます。
やがて、細胞分裂の限界にまで達した細胞のみで生きていかなければならなくなるのです。
皮膚の老化は年齢に伴う自然老化に加え、太陽光線や温熱刺激、化学物質、喫煙などでその速度が早まり、症状が強くなります。
特に太陽光による皮膚の老化を光老化と呼びます。
光老化の特徴は、深いシワ、シミ、色が抜ける脱色素斑、乾燥皮膚、毛細血管拡張、黄ばみ、老人性脂腺肥大症などです。
光老化の予防はとにもかくにも、紫外線から皮膚を守ることなのです。
