髪の毛の話
人間の毛穴は全身に約500万個存在しています。
頭髪は数万本から1 5万本あり、個人差はありをすが、1日に平均して数十本から200本ほど抜けます。
毛髪は一定の周期で成長を繰り返しています。
これをヘアサイクルといいます。
ヘアサイクルは成長期・退行期・休止期の三つの期間に分類されます。
成長期は髪の毛が伸びている時期で、全体の8割程度がこの成長期の髪です。
毛根での細胞分裂が活発に行われ、髪の毛が成長します。
この期間の長さは約2年から6年です。
退行期は髪の成長が止まる時期で、毛母細胞の分裂が終わり、毛根が小さくなっていきます。
男女ともに、退行期の期間は2、3週間程度とされています。
休止期は毛根が縮小し、抜けるのを待つ時期で、寿命を終えた古い髪が抜け、成長期に向けての準備が行われます。
頭髪の約10%が休止期にあたり、抜けてから次の成長期に入るまで3、4カ月ほどの期間があります。
髪の毛のトラブルの代表は脱毛です。
この脱毛にもいろいろな種類がありますが、よく知られているのが、円形脱毛症です。
突然、円形に髪の毛が抜ける病気です。
体質的な要因やストレス、疲労などがきっかけで起こるケースが多いようですが、はっきりした原因はまだわかっていません。
毛根に対しての免疫異常が原因ではないかという、自己免疫疾患説が現在は有力です。
また円形脱毛症に似た脱毛にひこう性脱毛というものがあります。
これは皮脂が毛穴につまり、炎症が起こるために生じる脱毛です。
思春期以降の男性に多く見られます。