大人の二キビ

ニキビを経験をされた方は結構いらっしゃるのではないでしょうか。
二キピは、過剰に分泌された皮脂が毛穴にたまり、毛穴をふさぐ角栓ができ、その中でニキビの原因菌であるアクネかん菌が繁殖することで発症します。
思春期になるとホルモンの分泌が活発になるので、二キビはできやすくなります。
しかし20代以降はホルモンの分泌は安定してくるので、同じメカニズムだけで二キビが発症するとは考えにくいものです。
東洋医学の考え方では、体の一部に何らかの異常が生じた場合、それは全身バランスが崩れた結果生じたサインの一つと見なします。
つまり、二キビを体の一部に生じた異常のサインと捉えるわけです。
冷え症や便秘、寝不足、ストレス、胃腸虚弱など、ニキビができた原因と考えられる全身バランスの崩れは人によっていろいろあります。
二キビができた場合、西洋医学ではニキビという病名に基づいて、皮脂分泌をコントロールするためのビタミン剤やアクネかん菌を抑える抗生物質を内服し治療することが多いものです。
比較的効果が出やすい人もいれば、改善しないケースも少なからずあります。
改善しない場合、その人の体のどの部分のバランスが崩れ、二キビというサインを出しているのかを、東洋医学的なアプローチで見極めるのも有効です。
その結果を踏まえ、治療方法を決定していくと効果が出る場合があります。
十分な睡眠や食事バランスに気をつけるといった生活指導は、このような東洋医学的な考え方が含まれているのかもしれません。
全身バランスの崩れは人それぞれなわけですから、ニキビという病名だからといって、誰もが同じ漢方薬で同じ効果が得られるものではないのです。

2024年07月01日