これからの季節に向けて

気温が上がり、日差しが強くなるこれからの時期、屋外では植物が生い茂り、虫などの小動物も繁殖します。
素肌にアクセサリーを付けたり、素足にサンダルを履いたりする機会も多くなるのではないでしょうか。
薄着になり、お肌を露出すると外部からの刺激にさらされて「かぶれ」や「虫刺され」などの皮膚病が発生しやすくなります。
ネックレスや指輪などのアクセサリー、時計、ジーンズの留め金などに含まれることが多い、ニッケルやコバルト、皮革中のクロムなどの微量金属は汗により溶け出し、かぶれを起こしやすくします。
ズボンのポケットに入れたコインが原因で太ももにかぶれを起こしたという事例、携帯電話との接触で耳や頬にかぶれを起こしたという事例があります。
これらも微量金属が関わっていると考えられます。
金属以外にもレインコートに含まれるはっ水加工処理剤やゴム長靴の加工剤、スニーカーの接着剤、水泳やダイビングのときに使用するゴム製ゴーグル、ウエットスーツ中の物質も、かぶれを起こす可能性があります。
草かぶれの中で、強い皮膚症状を起こすウルシかぶれは有名です。
このウルシにかぶれたことのある人は、マンゴーやカシューナッツ、ピスタチオ、イチョウにかぶれることがあります。
また、キクもかぶれの原因になることがあります。
キクにかぶれた人はヒマワリやタンポポ、ダリア、ヨモギ、レタスにかぶれることがあります。
医者いらずとして有名なアロエも、時としてかぶれを起こします。
これからの季節、何かと皮膚トラブルは起こるものです。
ささいなことでも皮膚科を受診されることをお勧めします。

2023年05月02日