紫外線
私たちが住む地球の表面には、紫外線(UV)から赤外線まで波長の長さの異なるさまざまな光線が太陽から到達します。
中でも、皮膚にとって問題なのが紫外線です。
紫外線は波長の長さから、長波長紫外線(UVA)、中波長紫外線(UVB)、短波長紫外線(UVC)、真空紫外線(VUV)に分けられます。
この波長が短くなればなるほどエネルギー量は大きくなり、皮膚への悪影響が強く出てきます。
短い波長の紫外線(UVCとUVBの一部)はオゾン層と成層圏に吸収されるため、地上に到達するのはUVAとUVBの一部です。
紫外線はビタミンDの生成にかかわっていること、光線治療という医療への応用の2点を除けば有害です。
紫外線量は季節や時間、緯度などで異なり、地面の状態によっても違ってきます。
例えば、5~8月はオゾン層での紫外線吸収が少ないため紫外線量は多くなります。
l日の中でも午前10時から午後2時の紫外線量が最大となります。
皮膚が赤くなる日焼けを「サンバーン」と言います。
一方、黒くなる日焼けを「サンタン」といって区別しています。
サンバーンは強い紫外線に長時間当たっていると起こります。
ヒリヒリした感覚や熱っぽさを伴い、赤く皮膚が腫れ、水ぶくれができます。
ひどくなると、全身のだるさや発熱、脱水症状が起こることがあります。
一時的に免疫力を低下させたり、ニキビやアトピー性皮膚炎を悪化させたりすることもあります。
サンタンは、サンバーンが治まって3日目ころから現れるものと、紫外線を浴びてすぐ黒くなるものの2種類あります。
紫外線を浴び続けると、皮膚の老化が進み、皮膚がんを起こす原因にもなります。
紫外線を普段の生活で完全に避けるのは不可能です。
日焼けした場合は早めの冷却が有効です。
水やスポーツドリンクなどの電解質を補給し、体を休ませることが重要です。