漢方
漢方薬には「効果が表れるまで時間がかかる→長く服用しないと効かない、速効性がない」
「安全な薬である」「体質を改善する薬である」「飲みづらい」などなど、さまざまなイメージがあるようです。
これらすべてが正しいというわけではありません。
副作用がないわけではなく、肝臓や肺への副作用、薬疹など生じる場合があります。
効果が表れるまでの時間には個人差がありますが、速効性がないわけではありません。
さて、漢方を使用する医学の考え方では、体のある部分に生じた病気を、全身バランスの崩れの結果生じたサインの一つと見なします。
例えば顔にニキビが出た場合西洋医学ではニキビという病名に基づいて、皮脂分泌をコントロールするためのビタミン剤や、
〝ニキビ菌〟を抑える化膿止めの薬を内服することが多いものです。
これに対して東洋医学では、ニキピを体の歪みのサインとして考えます。
便秘やストレス、生理、胃腸が弱い、冷え症など、ニキビを悪化させる誘因は人それぞれです。
体のどの部分に変調を来しているのかを、東洋医学的なアプローチで見極め、処方を決定していきます。
つまり同じ病名だからといって、誰もが同じ漢方薬で同じ効果が得られるものではないのです。
漢方は飲むだけではなく、入浴剤に使用することもあります。
この時期、乾燥により、肌がカサカサすることが多いと思います。
「刻み生薬」というものを煮出し、お風呂に入れて使用する入浴剤がありますが、「刻み生薬」の組み合わせによって保湿効果が期待できます。
人によってはカプレを起こす場合もありますので、注意は必要ですが、治療の福助になると考えます。
生活環境の変化に伴い、難治性で慢性的な病気が増えてきています。
そういった場合、漢方治療が役立つかもしれません。