陥入爪
足に生じる皮膚病はいろいろあります。
水虫はその一つですし、ウオノメ、タコもそうです。
さて皆さんは「陥入爪」という病気をご存じでしょうか。
足のつめ、特に第一趾(親指)に多い病気です。
つめの端が皮膚に食い込んで痛みを伴い、時には細菌感染を起こしたり、「過剰肉芽」という出血しやすい「できもの」がつめの横にできたりする病気です。
この病気の原因はさまざまです。
もともとのつめの形が影響する、遺伝的な要素というのは原因の一つですが、それだけではありません。日常生活の中にも原因はあります。
例えば靴。ハイヒールを含め、足の先端に圧力が加わりやすいきつい靴や、厚底靴など不安定な靴、また通気性の悪い靴などが、陥入爪の発生や再発に大きくかかわります。
つめ切りもその方法を間違えると、陥入爪の発生原因や悪化要因になります。
手のつめと同じように、弧を描くような切り方(これが一般的に行われているようですが)をすると、つめの両端が皮膚にくい込みやすくなります。
また既に陥入爪になっていて痛みを伴う場合、つめの両端を深く切ると、一時的に病みはとれます。
しかしその行為が繰り返されると、つめの食い込みがさらに強くなり、細菌感染を誘発してしまいます。
予防と悪化防止の意味から、足のつめは先端を真っすぐに切る、つまり長方形の形をしたつめにするという切り方をしないといけないのです。
陥入爪の治療は、手術、人工つめ、形状記憶合金を使用したつめの矯正などさまざまです。
足のつめの周囲の痛みがとれない場合は、皮膚科、形成外科を受診することをお勧めします。
陥入爪になっているかもしれませんから。