アタマジラミに注意を

近年、幼稚園児や小学校の児童を中心に、アタマジラミが増加しています。
症状として、頭のかゆみがありますが、全くかゆくならない場合もあります。
頭髪に白いフケのようなものがついていると言って受診される方もいますし、まわりでアタマジラミが発生しているので心配になって受診される方もいます。
アタマジラミの卵は大きさ0・5㍉程度で、毛髪に固着しています。
フケと違って指で引っ張っても取れません。
卵は後頭部付近に多い傾向があります。
シラミの成虫を実際に見つける方もいます。
成虫は体長約3㍉の白っぽい虫で、意外と素早く動くので、見つけたとしても見失うことが多いようです。
アタマジラミの治療には、フェノトリン(商品名はスミスリン)という薬を使用します。
パウダータイプとシャンプータイブがあります。
このフェノトリンは成虫や幼虫には効きますが、卵には効きません。
卵がふ化するのは成虫が産卵して十日ほどなので、治療には一~二週間かかることになります。
さてこのアタマジラミですが、頭髪と頭髪の接触で伝染するのですが、タオルなどを共有することでも伝染することがあります。
アタマジラミをみつけたら、一緒に住んでいる親、兄弟など家族にも発生していないか、早急に確認する必要があります。
治療により治る病気ですが、アタマジラミと気付くまでにかなりの日数がかかったり、病院を受診せずに済ませようとしたりして治療開始が遅れ、周囲に拡大するケースもあります。
何か怪しいと思ったら、早めに受診するようにしてください。

2021年06月07日