「足の爪」の話
足のつめは、つま先を保護し、指の力を増加させ、感覚を敏感にさせる
役割を持っています。つまり足のつめは、足先にかかる負担のバランスを
取る働きを持っているのです。
つめの主成分はケラチンと呼ばれるタンパク質で、皮膚や髪の毛と同じ
ものです。つめが骨の一部かのようにとらえられるケースがありますが、
決してそうではないのです。つめは内側に巻く性質を持っており、健康な
つめの場合、根元からつま先まで同じ幅で伸び、真ん中がやや盛り上がる
形をしています。
数年前に行われた調査ですが、高齢者介護施設に入所されているほとん
どの方の足に、何らかのトラブルがあることが分かりました。つめの水虫
を含む、足の水虫が44%、巻きつめが36%、外反母趾が33%という結果
が出ています。ある高齢者介護施設入所中の八十人のうち、足に問題がな
かった方は、わずかに四人だったという詞査結果もあります。
巻きつめの原因はつめの角を丸く切る、深づめをする、合わない靴によ
る圧迫、外反母趾、つめの水虫などがあります。
圧迫が原因であれば、靴の選択が重要になってきます。水虫が背景にあれ
ば、その治療を行う必要があります。
それ以外で言うと、足のつめ切りは巻き爪予防という意味でも重要です。
足のつめを手のつめと同じような形に切る方は多いと思います。つまり
両端を丸くする切り方です。これは巻きづめを発生させる可能性があり
ます。足のつめ切りの基本は長方形に近い形に切るという切り方です。
つめの先端はほぼ直線になるように切り、少し伸び気味かなという程度
に伸ばしている方がいいのです。